両立支援等助成金【出生時両立支援コース】仕事と家庭が両立しやすい職場に

令和4年度雇用均等基本調査の事業所調査によると、男性の育児休業取得率は17.13%となり、10年前の1.8%と比べると大きく上昇しました。さらに政府は、男性の育児休業取得率の目標を「令和7年までに30%」から同年までに「50%」に引き上げ、施策に力を入れています。
中でも企業に支給される両立支援等助成金「出生時両立支援コース」は、男性の育児休業取得率を上げるための重要な施策です。仕事と家庭が両立しやすい職場は、優秀な人材の確保・育成・定着につながります。
この記事では、令和6年度版 両立支援等助成金「出生時両立支援コース」について解説します。
Contents
出生時両立支援コースの概要
両立支援等助成金の【出生時両立支援コース】は、働き続けながら子育てを行う労働者の就業環境整備に取り組む中小企業に対して助成されます。
【第1種】
男性が育児休業を取得しやすい「雇用環境整備」「業務体制整備」に取り組み、子の出生後8週間以内に開始する連続5日間以上の育児休業を取得した男性労働者が出た場合【第2種】
第1種を受給した事業主において、3事業年度以内に育児休業取得率の数値(%)が30ポイント以上上昇した(または、一定の場合に2年連続70%以上となった)場合
支給対象となるのは中小企業のみとなります。
支給額
【第1種】男性労働者の育児休業取得
1人目:20万円
※雇用環境整備措置を4つ以上実施した場合、30万円2人目・3人目:10万円
育児休業等に関する情報公表加算:2万円
【第2種】男性の育児休業取得率の上昇等
第1種の受給後、
1事業年度以内に30ポイント以上 上昇:60万円
2事業年度以内に30ポイント以上 上昇等:40万円
3事業年度以内に30ポイント以上 上昇等:20万円
プラチナくるみん認定事業主は15万円加算
第1種(1~3人目のいずれか)に1回限り加算して支給となります。
同一事業主について、第1種は3人目まで、第2種は1回限りの支給となります。
支給要件
【第1種】男性労働者の育児休業取得
育児・介護休業法等に定める雇用環境整備の措置を、必要な数の措置を実施していること
育児休業取得者の業務を代替する労働者の業務見直しに係る規定等を策定し、当該規定に基づき業務体制の整備をしていること
男性労働者が、子の出生後8週間以内に開始する育児休業を取得すること
育児休業制度などを労働協約または就業規則に定めていること
対象の男性労働者を育児休業の開始日から支給申請日までの間、雇用保険被保険者として継続して雇用していること
【第2種】男性の育児休業取得率上昇等
第1種の助成金を受給していること
育児・介護休業法に定める雇用環境整備の措置を複数行っていること
育児休業取得者の務を代替する労働、見直しに係る規定等を策定し、当該基づき業務体制の整備をしていること
第1種(人目)申請時事業年度の次から始まる3事業年度以内に、男性労働者の育児休業取得率(%)が30ポイント以上、上昇していること
または、第1種(人目)申請時事業年度 の次から始まる3事業年度の中で、男性労働者育児休業取得率が2か年連続して70%以上となること第1種(人目)の申請後に育児休業を取得した男性労働者が、第1種(人目)申請の対象他に 2名以上いること
必要書類
【第1種】
支給申請書
支給要件確認申立書
労働協約または就業規則、関連する労使協定
雇用環境整備の措置を複数実施したこと、実施日が分かる書類
育児休業取得者の業務を代替する労働者の業務見直しにかかる規定等
対象の男性労働者育児休業申出書
対象の男性労働者出勤簿 または タイムカード 及び 賃金台帳
就業規則 または 労働条件通知書 及び 企業カレンダー、さらにシフト制勤務の場合はシフト表 など
母子手帳、子の健康保険証、住民票など
次世代法に基づく一般事業主行動計画策定届
育児休業等に関する情報公表加算の支給申請書
一般事業主行動計画公表サイトの企業情報の公表画面等
提出を省略する書類についての確認書
支払方法・受取人住所届 及び 支払口座が確認できる通帳等の写し
【第2種】
支給申請書
支給要件確認申立書
労働協約または就業規則、関連する労使協定
雇用環境整備の措置を複数実施したこと、実施日が分かる書類
育児休業取得者の 業務を代替する労働者の業務見直しにかかる規定等
男性労働者の 育児休業取得率が上昇等したことが分かる書類
対象の男性労働者育児休業申出書 及び 休業したことの確認書類
次世代法に基づく一般事業主行動計画策定届
提出を省略する書類についての確認書
申請期限
【第1種】申請に係る育児休業の終了日翌から起算して2か月以内

【第2種】申請に係る事業年度(育児休業取得率が上昇等した事年度)の翌事業年開始日から起算して6か月以内
【申請例】(2事業年度後に要件を満たした場合)

申請先
申請先は、いずれも事業主の本社等の所在地にある労働局雇用環境・均等部(室)です。郵送で申請する場合は、配達記録が残る方法を使用する必要があります。
両立支援等助成金【出生時両立支援コース】仕事と家庭が両立しやすい職場に:まとめ
両立支援等助成金【出生時両立支援コース】は、中小企業が男性の育児休業取得を促進し、職場環境を整備するための制度です。
育児、育児目的休業とは、有給休暇とは別に利用できる休暇であり、育児休業の取得には所定労働時間が関わります。勤怠管理システムなどを利用し管理者が従業員の労働時間や休暇を把握することで、仕事の割り振りを計画的に行えるような環境を整えることが求められます。
この助成金を活用して育児休業取得のサポート体制を強化することで、社員の満足度が向上し優秀な人材の確保・育成・定着を図れます。また男性の育児参加が進むことで家庭全体での子育て環境が向上し、少子化対策に貢献することも期待されます。
企業にとっても、社会全体にとっても意義のある制度を積極的に活用しましょう。
厚生労働省:両立支援等助成金支給申請の手引き(令和6年度版)(https://www.mhlw.go.jp/content/001244347.pdf)を加工して作成
