今こそ重要!職場のメンタルヘルス対策

メンタルヘルス
仕事に関する強いストレスを感じる労働者の割合は近年50%以上で推移しています。業務による心理的負荷を原因とする精神障害等による労災申請件数は増加傾向にあり、近年、認定件数は年400件を超えました。そんな中、今回の新型コロナウイルス感染拡大が拍車をかける状況となってしまい、職場におけるメンタルヘルス対策がさらに重要な課題となっています。

メンタルヘルスとは

メンタルヘルスとは、精神面における健康を指します。主に精神的な疲労・ストレス・悩みなどの軽減や緩和、メンタルヘルス対策など、精神障害の予防と回復を目的とした場面で使われています。
メンタルヘルス不調は精神面のみならず身体面にも悪影響を及ぼす場合があり、本来持つ業務遂行能力が十分に発揮できず、生産性の低下を招く恐れがあります。メンタルヘルス不調が原因で、欠勤や休職、退職に至る場合も・・。このように、メンタルヘルス不調は、労働者だけでなく、企業活動にも大きな影響を及ぼします。

メンタルヘルス対策の全体像

メンタルヘルス対策の取組は、目的や実施主体によって、次のように分類されます。

目的による分類

  • 一次予防:メンタルヘルス不調を未然に防止する取組
  • 二次予防:メンタルヘルス不調を早期に発見し、適切な措置を行う取組
  • 三次予防:メンタルヘルス不調となった労働者の職場復帰の支援等を行う取組

実施主体による分類

  • セルフケア:労働者自身による取組
  • ラインによるケア:管理監督者による取組
  • 事業場内産業保健スタッフ等によるケア:産業医や衛生管理者、保健師等による取組
  • 事業場外資源によるケア:事業場外の機関・専門家による取組

メンタルヘルス対策を効果的に進めるためには、各事業場の実態に応じて4つのケアが継続的かつ計画的に行われるようにすることが重要です。
事業者は、自らが事業場におけるメンタルヘルス対策を積極的に推進することを表明するとともに、衛生委員会等において十分調査審議を行い、「心の健康づくり計画」やストレスチェック制度の実施方法等に関する規程を策定することが必要となります。

メンタルヘルス対策の全体像

※「職場における心の健康づくり~労働者の心の健康の保持増進のための指針~」をもとに作成
(出典: メンタルヘルス対策のポイント 厚生労働省)

メンタルヘルス対策を効果的に進めるためのポイント

ストレスやメンタルヘルス不調の要因は、職場における人間関係やハラスメント、過度な長時間労働等、様々。メンタルヘルス対策を効果的に進めるためには、職場環境の改善を図ることが重要ですが、ある一時点の状況を切り取ったり、単に労働時間が長いことを理由として、ストレス度が高い職場・低い職場と決めつけることは望ましくありません。職場環境における課題を適切に把握し、次のような取組を進めることが重要です。

1. メンタルヘルス対策に関する方針の表明

メンタルヘルス対策は、労働者、管理監督者等、それぞれの立場で取り組むことが重要です。経営理念や経営方針にメンタルヘルス対策に取り組むことを明記することで労働者に周知し、理解・協力を促すとともに、経営層を巻き込んだ全社的な取組につなげている企業もあります。

2. メンタルヘルス対策に関する計画の策定・見直し

メンタルヘルス対策が継続的かつ計画的、組織的に行われるようにするためにも、労使の協議のもと、事業場の実態に即した取組を行う必要があります。そのためには、衛生委員会等を活用し、メンタルヘルス対策の計画を策定することが効果的です。

3. 事業場外資源の活用

事業場によっては、必ずしも産業医や保健師等の専門職がおらず、メンタルヘルス不調者への対応が難しい場合があります。そのような場合には、事業場外資源を有効に活用することが重要です。

4. 関係者への理解・協力の呼びかけ

取組を進めるために、顧客や関係者の理解・協力が必要な場合があります。対策を一緒に検討することで、理解・協力を確保する方法があります。

まとめ

今、メンタルヘルス対策はすべての企業の取り組むべき課題であり、予防や対処の方法を会社の制度として整えておくことが重要かと思います。全ての従業員が健やかに働くことができる職場環境にするため、の会社全体でメンタルヘルス対策に取り組みましょう。

厚生労働省: メンタルヘルス対策のポイント を加工して作成