【 時代の変化に強い企業へ 】人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース 令和7年4月改正版

人材開発支援助成金「事業展開等リスキリング支援コース」は、企業の持続的発展のために新しい製品やサービスなどを展開したい、または成長分野の技術を取り入れ業務の効率化等を図りたいという企業のための助成制度です。
この記事では、人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コースについて概要を紹介します。
Contents
事業展開等リスキリング支援コースとは
リスキリングとは、企業の経営戦略のもと、従業員が新たな業務などで必要となる技術や知識を習得することをいいます。
人材開発支援助成金「事業展開等リスキリング支援コース」は、既存事業にとらわれず、新規事業の立ち上げ等の「事業展開」に伴う人材育成や、業務の効率化や脱炭素化などに取り組むため、「デジタル・DX化」・「グリーン・カーボンニュートラル化」に対応した人材の育成に取り組む事業主を対象に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を高率助成により支援します。
事業展開等リスキリング支援コースの基本要件
OFF-JT(企業の事業活動と区別して行われる訓練)であること
実訓練時間数が10時間以上であること
次の1.または2.の いずれかに当てはまる訓練であること
ただし、1.の事業展開については、訓練開始日(定額制サービスによる訓練の場合は契約期間の初日)から起算して、3年以内に実施される予定のもの又は6か月以内に実施したものであるものに限る。企業において事業展開を行うにあたり、新たな分野で必要となる専門的な知識及び技能の習得をさせるための訓練
事業展開は行わないが、事業主において企業内のデジタルトランスフォーメーション化やグリーン・カーボンニュートラル化を進めるにあたり、これに関連する業務に従事させる上で必要となる専門的な知識及び技能の習得をさせるための訓練
※ eラーニングによる訓練等及び通信制による訓練等については、標準学習時間が10時間以上または標準学習期間が1か月以上であること。
※ 定額制サービスによる訓練の場合は、各支給対象労働者の受講時間(標準学習時間)の合計時間数が、支給申請時において10時間以上であること。なお、この10時間は、実際の動画の視聴等の時間ではなく、標準学習時間によりカウントします。
事業展開等リスキリング支援コースの助成率・助成額
助成率・助成限度額
| 経費助成率 | 中小企業 75% 大企業 60% |
| 賃金助成額(1人1時間) | 中小企業 1000円 大企業 500円 |
| 1事業所1年度あたりの 助成限度額 | 1億円 |
受講者1人あたりの経費助成限度額
| 10h以上100h未満 | 中小企業 30万円 大企業 20万円 |
| 100h以上200h未満 | 中小企業 40万円 大企業 25万円 |
| 200h以上 | 中小企業 50万円 大企業 30万円 |
事業展開等リスキリング支援コース:利用例
「事業展開」例
新たな製品を製造したり、新たな商品やサービスを提供すること等により、新たな分野への進出のほか、事業や業種の転換や、既存事業の中で製品の製造方法、商品やサービスの提供方法を変更します。
【製造業】従業員数 200名程
今後の半導体の需要増を見据え、半導体工場の建設を予定しており、工場の設備や生産ラインの安定した運用を図るため、各種自動制御技術、電気保全技術、空圧装置制御技術等を習得する訓練を受講させる。
【イベント業】従業員数 50名程
コロナ禍を経て、既存スタイルのイベント・婚礼等では集客が難しくなったことから、新たな形態によるイベント等の企画・立案に従事させるため、若手幹部候補にポリテクセンターが実施する「生産性向上支援訓練」を受講させる。
【情報通信業】従業員数 30名程
今後当社で予定している新規事業では、サイバー攻撃から会社情報や顧客情報を守るなど、一定水準のデジタル技術の知識が必要となってくるため、サイバーセキュリティの訓練を受講させる。
【飲食業】従業員数 30名程
飲食店で外食の事業を行っているが、テイクアウト及びお弁当の製造販売を新たに開始するため、予約システムの構築やアプリ開発を行うための講座を受講させる。
「デジタル・デジタルトランスフォーメーション(DX)」例
ビジネス環境の激しい変化に対応し、デジタル技術を活用して、業務の効率化を図ることや、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立を目指します。
【建設業】従業員数 50名程
DX化による測量受注の拡大を受けて、ドローンやBIMを活用した測量作業に習熟した従業員の育成を目指し、ドローンの操縦技能やBIMの講習を受講させる。
【医療・福祉】従業員数 500名程
電子カルテと各部門に分かれたシステムの統合、オンラインによる診察やAIを活用した問診等、診療領域のDX化を進めるため、医療に従事する従業員にDX訓練を受講させる。
【運輸・郵便業】従業員数 50名程
人が実行するのと同じかたちで自動化する技術(RPA)を活用して、請求書・伝票書類、日報・労務管理データの電子化と自動化を図るとともに、AIを活用して配送ルートの最適化を行い、配送時間・車両費の削減や労働者不足の解消を図るためのデジタル人材育成の訓練を受講させる。
【小売業】従業員数 30名程
営業部門において、ITツールを活用したWEB集客のノウハウの習得させるための講座を受講させる。
「グリーン・カーボンニュートラル」例
徹底した省エネ、再生可能エネルギーの活用等により、CO2等の温室効果ガスの排出を全体としてゼロを目指します。
【製造業】従業員数 200名程
現在の溶解炉はコークスを熱源としているが、今後、電気炉に変更することによりCO2の削減を図る。設備やシステムの変更に伴い新たに必要となる知識・技能を習得するためのプログラムを受講させる。
【製造業】従業員数 100名程
カーボンニュートラル達成を目指し、自社製品の素材に炭素を含まない精錬プロセスを導入することに伴い、新たに必要となる材料工学の知識等を習得するためのプログラムを受講させる。
【農業】従業員数 15名程
農薬の散布に使うトラクターに代わってドローンを導入しCO2削減を実施するためドローンスクールに通わせる。
【電気事業】従業員数 200名程
風力発電機や太陽光パネルなどの環境に配慮した電力供給システムを構築するためエンジニア育成講座を受講させる。
ここでは、人材開発支援助成金「事業展開等リスキリング支援コース」を紹介しました。
実際の申請にあたっては、個別の訓練内容の要件、事業所の区分(中小企業・大企業)の詳細な定義、申請手続きの具体的な流れ、必要書類、助成対象となる経費の厳密な範囲など、多数の詳細な規定や条件があります。
制度が複雑なので、申請は社会保険労務士に依頼する、または都道府県労働局の助成金窓口相談することをおすすめします。
詳しくは厚生労働省の、最新の公式情報をご確認ください。
人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コースのご案内(詳細版)
URL = https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001477166.pdf
【 時代の変化に強い企業へ 】人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース 令和7年4月改正版:まとめ
デジタル技術の急速な発展により、産業構造や経営環境の大きな変化が進み、企業は変革を迫られています。そのためには業務や職種に順応できる人材の確保が重要ですが、昨今の慢性的な人材不足の労働市場の中では希望する人材の確保が難しくなっています。
そこで、注目されるのがリスキリングです。今ある人材に新たなスキルや知識を習得させることで、これまでになかったアイデアが社内から生まれることも期待できます。人材開発支援助成金「事業展開等リスキリング支援コース」を活用し、時代の変化に強い企業を作っていきましょう。
厚生労働省:「事業展開等リスキリング支援コース」のご案内
(https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001477166.pdf)を加工して作成
