【従業員のエンゲージメント向上】未来を見据えた人材戦略

従業員と仕事・組織との関係性におけるエンゲージメントは、主に「ワークエンゲージメント」と「従業員エンゲージメント」に大別されます。ワークエンゲージメントは、仕事にやりがいを感じ活力を得ている状態、一方従業員エンゲージメントは、企業への貢献意欲を指します。
人材不足の昨今、従業員のエンゲージメント向上に対し注目が集まっています。この記事では、企業が従業員のエンゲージメント向上に取り組む意義について、紹介します。
Contents
エンゲージメントについて
ワークエンゲージメントは、個人と仕事の関係に着目したものです。仕事にやりがいを感じ、熱心に取り組み、活力を得る状態です。
一方従業員エンゲージメントは、個人と組織の関係に着目したものです。企業が目指す方向性を理解し、それが自身の目指す方向性と重なることで組織への貢献意欲が高まります。
従業員のエンゲージメント向上による効果
従業員のエンゲージメント向上により、組織に対する従業員からの信頼が高まり、従業員の能力が最大限に発揮され、従業員が健康に、活き活きと働き続けることができます。
これにより従業員の定着や、職場の活性化、生産性の向上などが期待できるため、企業規模にかかわらず重要な取り組みと言えます。
従業員のエンゲージメント向上への課題意識
総合人材サービスのパーソルホールディングスによる「エンゲージメントに関する企業の取り組み実態調査」(2023年2月公表)によると、72.1%の企業が、エンゲージメント向上への取り組みについて課題意識を持っていることがわかりました。
また、30.6%の企業が「管理職層の課題認識が薄い」と回答、エンゲージメント向上に関する具体的な課題については、「管理職層の課題認識が薄い」が30.6%で最上位となっています。
他に「育成・キャリア面」「評価・処遇面」「職場環境・働き方」「組織風土」などの問題がエンゲージメント向上の阻害になっているという回答も、それぞれ25%以上の割合を占めた結果となりました。
出典:データから見る企業実態調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000742.000016451.html)調査期間 2022年9月15〜16日
従業員のエンゲージメント向上への取り組み例
- 1. 現在の従業員の働きがいの現状を把握
- 定期面談などでやる気の変化を確認する他、エンゲージメントサーベイを利用する方法もあります。
エンゲージメントサーベイとは、従業員のやる気や会社に対する愛着心、忠誠心などを調査するツールです。クラウドサービスが多く提供されています。
- 継続して確認することで、新たな課題や取り組むべきことがわかります。
- 2. 労働環境の整備
- 勤怠管理システムなどを活用し、業務を効率化し、長時間労働を削減、また時差出勤やテレワークなど、時間や場所にとらわれない働き方を導入します。その他、オフィス環境を改善したり、従業員同士の交流を促進し、社内コミュニケーションを活性化させます。
- 従業員が、心身共に健康な状態で、自身の力を最大限発揮できます。
- 3. 仕事の意味や面白さを見出す働きかけ
- 現在の業務の意味を従業員に伝えたり、日々の業務で工夫していること、嬉しかったことなどを、従業員同士が互いに紹介し合う場を作ります。
- 従業員が仕事そのものに意欲的になることが期待できます。
- 4. 従業員と企業の方向性を一致させる
- 社長がメッセージを発信したり、企業の目指す姿について職場で話し合いを行い、企業理念やビジョンを浸透させます。
- 従業員自身のやりたいことを実現しようとする思いと、組織に貢献しようという思いが両立します。
- 5. 納得感のある評価
- 企業のビジョンや戦略を体現する行動を、評価項目に盛り込んだり、年功にとらわれず意欲や能力のある人を配置し、公正性・透明性・納得性のある評価をします。
- 従業員が仕事を誇りに思うとともに、企業への信頼が高まり、今後のやる気に繋がります。
- 6. 能力・キャリア開発
- 日々の業務指導(OJT)や研修(Off-JT)を通じてスキルアップを支援します。
- 従業員のできること・やりたいことが広がり、深まります。
成果の具体例
調査をきっかけに社員との対話機会を創出、社風の変化・人材獲得を実現
- 調査を始めてすぐの頃は、労働環境に対する改善を求めるコメントが多かった。これを受け設備投資や人事制度・運用を変更する等、調査から得た意見には経営層が必ず対応したことから、信頼関係が生まれ、企業と社員がコミュニケーションをとる手段のひとつとなった。
- 社員との対話の機会不足が離職につながると考え、従業員と管理職との定期面談(1on1)を実施している。デスクでできない話をする・社員のための時間・腹を割って話す、が大原則。管理職と従業員の間で互いの理解が深まり、従業員の主体性も高まりつつある。
- 上記の取り組みを通じて、人材の定着、管理職同士の一体感、会社の雰囲気の改善といった効果が出た。採用活動でもエンゲージメントの高さをアピールし、多様な従業員の採用につなげている。
【従業員のエンゲージメント向上】未来を見据えた人材戦略:まとめ
従業員のエンゲージメント向上は、従業員のモチベーションと生産性が向上し、組織全体の成果に直結します。
労働環境の整備や仕事の意味を従業員に伝えること、さらに企業の方向性と従業員の志向を一致させることが効果的です。公正かつ透明な評価制度やキャリア開発の機会を提供することも、従業員のエンゲージメント向上に貢献します。
これらの取り組みは、企業にとってますます欠かせないものとなっていくでしょう。
厚生労働省:働きがいのある職場づくりのために
(https://work-holiday.mhlw.go.jp/work-engagement/pdf/01.pdf)を加工して作成
