【 専門知識や技能習得を支援 】人材開発支援助成金 人材育成支援コース 令和7年4月改正版

人材開発支援助成金の「人材育成支援コース」は、従業員に知識や技能の習得をさせるための訓練(研修やセミナー、OJTなど)を実施した場合に、訓練費用や訓練期間中の賃金の一部が助成される制度です。改正により、複数の訓練コースが統合されて新設され、幅広い職種や業種で活用できます。
この記事では、人材育成支援コースについて、わかりやすく解説していきます。
Contents
人材育成支援コースの概要
1労働者1訓練あたりの経費助成限度額
支給申請時点の実訓練時間数に応じて、経費助成限度額が変わります。
※( )は大企業
| 10時間以上100時間未満 | 15万円(10万円) |
| 100時間以上200時間未満 | 30万円(20万円) |
| 200時間以上 | 50万円(30万円) |
1労働者1訓練あたりの賃金助成対象時間数とその上限時間数
賃金助成対象時間数は、実訓練時間数のうち、所定労働時間に受講した時間数になります。
| 通常 | 1,200時間 |
| 専門実践教育訓練 | 1,600時間 |
1労働者の一の年度あたりの支給申請回数の制限
1事業所・1事業主団体等の一の年度あたりの支給限度額
| 支給限度額 | 1,000万円 |
人材育成支援コースの各訓練について
1.人材育成訓練
職務に関連した知識及び技能を習得させるための10時間以上の訓練(OFF-JT)を行う場合に活用できます。
訓練の要件
職務に関連した専門的な知識および技能を習得させるための訓練「職務関連訓練」であること
訓練の実施方法が、「通学制」「同時双方向型の通信訓練」「eラーニング」又は「通信制」のいずれかであり、次のいずれかに該当する。
- 通学制又は同時双方向型の通信訓練の場合
1コースあたりの実訓練時間数が職業訓練実施計画届の届出時、及び支給申請時において10時間以上。 - eラーニングによる訓練等及び通信制による訓練等の場合
1コースあたりの標準学習時間が10時間以上、又は1コースあたりの標準学習期間が1か月以上。
- 通学制又は同時双方向型の通信訓練の場合
「事業外訓練」又は「事業内訓練」のいずれかに該当する。
労働者の要件
助成金を受けようとする事業主の事業所又は事業主団体等が実施する訓練等を被保険者に受講させる事業主の事業所において、次のいずれかに該当する労働者。
- 訓練実施期間中において、被保険者である
- 従来から雇用されている有期契約労働者等、又は、新たに雇い入れられた有期契約労働者等で、訓練の終了日又は支給申請日に被保険者
職業訓練実施計画届時に提出した「対象労働者一覧」に記載のある労働者
次のいずれかに該当する労働者。
- 通学制及び同時双方向型の通信訓練の場合
訓練等の受講時間数が、実訓練時間数の8割以上の者 - eラーニングによる訓練等及び通信制による訓練等の場合
訓練実施期間中に訓練等を修了した者 - 育児休業中訓練の場合
育児休業期間中に訓練の受講を開始する者
- 通学制及び同時双方向型の通信訓練の場合
経費助成率・賃金助成額
※( )は大企業
| 経費助成率 | 正規雇用労働者等 45%(30%) |
| 賃金助成額(1人1時間当たり) | 800円(400円) |
2.認定実習併用職業訓練
主に新規学校卒業者を対象として、OFF-JTとOJTを組み合わせた訓練を6か月以上行う場合に活用できます。
※( )は大企業
訓練の要件
職務に関連した専門的な知識および技能の習得をさせるための訓練「職務関連訓練」であること
次の要件を満たし、大臣認定を受けた訓練
- 企業内におけるOJTと教育訓練機関で行われるOFF-JTを効果的に組み合わせて実施する訓練
- 訓練実施期間が6か月以上2年以下
- 総訓練時間数が1年当たりの時間数に換算して850時間以上
- 総訓練時間数に占めるOJTの割合が2割以上8割以下
OFF-JTについては、「通学制」又は「同時双方向型の通信訓練」で、1コースの実訓練時間数が職業訓練実施計画届の届出時、及び支給申請時において10時間以上
OFF-JTについては、「事業外訓練」又は「事業内訓練のうち事業主が自ら運営する認定職業訓練」のいずれかである
OJTについては、大臣認定を受けた実習併用職業訓練の計画に沿って、適格な指導者の指導のもとで、計画的に行われるものである
OJTについては、原則、対面で行う
OJTについては、OJT実施日ごとに、訓練受講者が「OJT実施状況報告書」を作成する
訓練終了後にジョブ・カードにより職業能力の評価を実施すること
労働者の要件
助成金を受けようとする事業主の事業所において、被保険者であり、訓練実施期間中において、被保険者であること
職業訓練実施計画届時に提出した「対象労働者一覧」に記載のある被保険者
OFF-JTを受講した時間数がOFF-JT実訓練時間数の8割以上であり、かつ、OJTを受講した時間数がOJT総訓練時間数の8割以上である労働者
訓練開始日において、15歳以上45歳未満の労働者
- いずれかに該当すること
- 新たに雇い入れた被保険者
- 大臣認定の申請前に既に雇用している短時間等労働者であって、引き続き、同一の事業主において、新たに通常の労働者に転換した者
- 既に雇用する被保険者
- 新規学卒予定者以外の者である場合
キャリアコンサルタントなどによるジョブカードを活用したキャリアコンサルティングを受け、この中で、認定実習併用職業訓練への参加が必要と認められる者であること。 - 業務独占資格に係る業務(理美容等)を対象とした訓練である場合
業務独占資格に係るOJTを実施する前までに、当該資格を有している者
経費助成率・賃金助成額
※( )は大企業
| 経費助成率 | 45%(30%) |
| 賃金助成額(1人1時間当たり) | 800円(400円) |
3.有期実習型訓練
正社員経験の少ない有期契約労働者等を正社員に転換させるために、OFF-JTとOJTを組み合わせた訓練を2か月以上行う場合に活用できます。
有期実習型訓練は、正規雇用労働者等への転換を目的として実施する訓練に対して助成を行うものです。正社員の経験が少なく、これまでの職業生活で職業能力の形成機会に恵まれなかった方など、「有期実習型訓練を受講する必要がある」と認められた有期契約労働者等のみが対象となります。
正規雇用労働者等に転換することを目的に、職務に関連した専門的な知識及び技能の習得をさせるための訓練
職務に関連した専門的な知識および技能の習得をさせるための訓練「職務関連訓練」であること
OJTとOFF-JTを効果的に組み合わせて実施する訓練
訓練実施期間が2か月以上
総訓練時間数が6か月当たりの時間数に換算して425時間以上
総訓練時間数に占めるOJTの割合が1割以上9割以下
OFF-JTについては、「通学制」又は「同時双方向型の通信訓練」であり、1コースの実訓練時間数が職業訓練実施計画届の届け出時、及び支給申請時において10時間以上
OFF-JTについては、「事業外訓練」又は「事業内訓練」のいずれか
OJTについては、適格な指導者の指導のもとで、計画的に行われるものである
OJTについては、原則、対面で行う
OJTについては、OJT実施日ごとに、訓練受講者がOJT実施状況報告書を作成する
訓練終了後にジョブ・カードにより職業能力の評価を実施
労働者の要件
有期実習型訓練を実施する事業主の事業所において、訓練の終了日または支給申請日に被保険者
訓練実施期間中において、有期契約労働者等である
職業訓練実施計画届時に提出した「対象労働者一覧」に記載のある被保険者
OFF-JTを受講した時間数がOFF-JT実訓練時間数の8割以上であり、かつ、OJTを受講した時間数がOJT総訓練時間数の8割以上である労働者
キャリアコンサルタント等により、職業能力形成機会に恵まれなかった者(次のいずれかに該当する者)として、事業主が実施する有期実習型訓練に参加することが必要と認められ、ジョブ・カードを作成した者
- 原則として、訓練実施分野において、キャリアコンサルティングが行われた日前の過去5年以内におおむね3年以上通算して正規雇用されたことがない
- 上記において訓練の対象外とされた者で、過去の職業経験の実態などから有期実習型訓練への参加が必要と認められる者である
正規雇用労働者等として雇うことを最初から約束して採用された者ではない
事業主が実施する有期実習型訓練の趣旨、内容を理解している
業務独占資格に係る業務(理美容等)を対象とした訓練である場合
業務独占資格に係るOJTを実施する前までに、当該資格を有している他の事業主が実施した公共職業訓練、求職者支援訓練、実習併用職業訓練または有期実習型訓練を修了後6か月以内の者でない
同一の事業主が実施した公共職業訓練、求職者支援訓練、実習併用職業訓練または有期実習型訓練を修了した者でない
経費助成率・賃金助成額
※( )は大企業
| 経費助成率 | 75% |
| 賃金助成額(1人1時間当たり) | 800円(400円) |
その他、様々な要件がありますので、詳しい情報や、申請方法については、以下を参照ください。
厚生労働省『人材開発支援助成金 人材育成支援コース』【令和7年4月改正版 詳細版】(PDF)
URL= https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001486153.pdf
【 専門知識や技能習得を支援 】人材開発支援助成金 人材育成支援コース 令和7年4月改正版:まとめ
人材育成支援コースは、従業員の成長を後押しし、企業の競争力を高めるための強力なツールです。積極的に活用することで、従業員は新たな知識やスキルを習得し、自信を持って業務に取り組めるようになります。企業にとっても、従業員の定着率向上や生産性向上といった多岐にわたるメリットが期待できます。
自社の状況に合わせて、人材育成支援コースの最適な活用方法を検討してみましょう。
厚生労働省:人材開発支援助成金(人材育成支援コース)のご案内 令和7年4月1日(https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001486153.pdf)を加工して作成
