【両立支援等助成金2022】中小企業も積極的に子育て・介護支援を

子育て支援

両立支援等助成金は、仕事と家庭生活が両立できる職場環境づくりを支援する制度です。
令和4年度から両立支援等助成金の制度内容が変更となり、出生時両立支援コースでは支援対象が中小企業のみに変更されました。
この記事では、両立支援等助成金から出生時両立支援コース・介護離職防止支援コース・育児休業等支援コースについて解説します。

両立支援等助成金 : 出生時両立支援コース

両立支援等助成金の中で、この支援コースは子育てパパ支援助成金とも呼ばれます。男性労働者が育児休業を取得しやすい雇用環境整備や業務体制整備を行い、育児休業を取得した男性労働者が生じた中小企業事業主に支給されます。

第1種20万円 ※代替要員加算20万円 (代替要員を3人以上確保した場合には45万円)
第2種1.事業年度以内に30%以上上昇した場合:60万円<75万円>
2.事業年度以内に30%以上上昇した場合:40万円<65万円>
3.事業年度以内に30%以上上昇した場合:20万円<35万円>

第1種

上記の第1種は、男性労働者の出生時育児休業取得に関する支給額となります。

  • 育児・介護休業法に定める雇用環境整備の措置を複数行っていること。

  • 育児休業取得者の業務を代替する労働者の、業務見直しに係る規定等を策定し、当該規定に基づき業務体制の整備をしていること。

  • 男性労働者が子の出生後8週間以内に開始する連続5日以上の育児休業を取得すること。(※所定労働日が4日以上含まれていることが必要)

  • <代替要員加算>男性労働者の育児休業期間中の代替要員を新たに確保した場合に支給。

第2種

上記の第2種は、男性労働者の出生時育児休業取得率が上昇した場合の支給額となります。

  • 第1種の助成金を受給していること。

  • 育児・介護休業法に定める雇用環境整備の措置を複数行っていること。

  • 育児休業取得者の業務を代替する労働者の、業務見直しに係る規定等を策定し、当該規定に基づき業務体制の整備をしていること。

  • 第1種の申請をしてから3事業年度以内に、男性労働者の育児休業取得率が30%以上上昇していること。

  • 育児休業を取得した男性労働者が、第1種申請の対象となる労働者の他に2人以上いること。

両立支援等助成金 : 介護離職防止支援コース

両立支援等助成金には、子育てだけでなく、介護に関する支援も用意されています。
介護支援プランを作成し、プランに沿って労働者の円滑な介護休業の取得・職場復帰に取り組み、介護休業を取得、または介護のための柔軟な就労形態の制度(介護両立支援制度)の利用者が生じた中小企業事業主に支給されます。

A介護休業休業取得時 28.5万円<36万円>
職場復帰時28.5万円<36万円>
B介護両立支援制度5日以上10日未満 20万円
10日以上 35万円

※C新型コロナウイルス感染症対応特例については、申請受付が終了しています。

A:介護休業

休業取得時

  • 介護休業の取得、職場復帰について、プランにより支援する措置を実施する旨を、あらかじめ労働者へ周知すること。

  • 介護に直面した労働者との面談を実施し、面談結果を記録した上で介護の状況や今後の働き方についての希望等を確認のうえ、プランを作成すること。

  • プランに基づき、業務の引き継ぎを実施し、対象労働者が合計5日(所定労働日)以上の介護休業を取得すること。

職場復帰時

※休業取得時と同一の対象介護休業取得者である(休業取得時を受給していない場合申請不可)とともに、休業取得時の要件かつ以下を満たすことが必要です。

  • 「休業取得時」の受給対象である労働者に対し、介護休業終了後にその上司または人事労務担当者が面談を実施し、面談結果を記録すること。

  • 対象労働者を、面談結果を踏まえ原則として原職等に復帰させ、原職等復帰後も申請日までの間、雇用保険被保険者として3か月以上継続雇用していること。

B:介護両立支援制度

介護両立支援制度は、介護のための柔軟な就労形態の制度です。時差出勤、短時間勤務制度など、従業員が仕事と介護を両立できるように企業が実施する取り組みを行います。

  • 介護両立支援制度の利用について、プランにより支援する措置を実施する旨を、あらかじめ労働者へ周知すること。

  • 介護に直面した労働者との面談を実施し、面談結果を記録した上で介護の状況や今後の働き方についての希望等を確認のうえ、プランを作成すること。

  • プランに基づき業務体制の検討を行い、以下のいずれか1つ以上の介護両立支援制度を対象労働者が合計20日以上(※1,2を除く)利用し、支給申請に係る期間の制度利用終了後から申請日までの間、雇用保険被保険者として継続雇用していること。

所定外労働の制限制度介護のための在宅勤務制度
時差出勤制度法を上回る介護休暇制度※1
深夜業の制限制度介護のためのフレックスタイム制度
短時間勤務制度介護サービス費用補助制度※2

両立支援等助成金 : 育児休業等支援コース

両立支援等助成金の育児休業等支援コースは、育休取得時・復帰時、業務を代替する労働者確保、復帰後などの支援として、助成金が支給されます。中小企業事業主のみ対象となります。

1. 育休取得時・職場復帰時

育休復帰支援プランを作成し、プランに沿って労働者の円滑な育児休業の取得・職場復帰に取り組み、育児休業を取得した労働者が生じた中小企業事業主に支給されます。

A 休業取得時28.5万円<36万円>
B 職場復帰時28.5万円<36万円>

※A・Bとも1事業主2人まで支給(無期雇用労働者1人、 有期雇用労働者1人)。
※職場復帰時は、育休取得時を受給していない場合申請不可。

育休取得時

  • 育児休業の取得、職場復帰についてプランにより支援する措置を実施する旨を、あらかじめ労働者へ周知すること。

  • 育児に直面した労働者との面談を実施し、面談結果を記録した上で育児の状況や今後の働き方についての希望等を確認のうえ、プランを作成すること。

  • プランに基づき、対象労働者の育児休業の開始日の前日までにプランに基づいて業務の引き継ぎを実施し、対象労働者に連続3か月以上の育児休業を取得させること。

B:職場復帰時

※「A:育休取得時」の助成金支給対象となった同一の対象労働者について、以下の全ての取組を行うことが必要

  • 対象労働者の育児休業中にプランに基づく措置を実施し、職務や業務の情報・資料の提供を実施すること。

  • 育休取得時にかかる同一の対象労働者に対し、育児休業終了前にその上司または人事労務担当者が面談を実施し、面談結果を記録すること。

  • 対象労働者を、面談結果を踏まえ原則として原職等に復帰させ、原職等復帰後も申請日までの間、雇用保険被保険者として6か月以上継続雇用していること。

2. 業務代替支援

育児休業取得者の業務を代替する労働者を確保し、かつ育児休業取得者を原職等に復帰させた中小企業事業主に支給されます。

A 新規雇用47.5万円<60万円>
B 手当支給等10万円<12万円>
有期雇用労働者加算
※育児休業取得者が有期雇用労働者の場合に加算
9.5万円<12万円>

※1事業主当たりA・B合わせて1年度10人まで支給(5年間)。

  • 育児・介護休業法を上回る「A:子の看護休暇制度(有給、時間単位)」または「B:保育サービス費用補助制度」を導入していること。

  • 対象労働者が1か月以上の育児休業(産後休業を含む。)から復帰した後6か月以内において、導入した制度の一定の利用実績(A:子の看護休暇制度 は10時間以上(有給)の取得またはB:保育サービス費用補助制度は3万円以上の補助)があること。

両立支援等助成金 : 中小企業事業主の範囲

両立支援等助成金の中小企業事業主の範囲は、以下のとおりです。

小売業(飲食業含む)資本額または出資額が5千万円以下、または常時雇用する労働者数が50人以下
サービス業資本額または出資額が5千万円以下、または常時雇用する労働者数が100人以下
卸売業資本額または出資額が1億円以下、または常時雇用する労働者数が100人以下
その他資本額または出資額が3億円以下、または常時雇用する労働者数が300人以下

【両立支援等助成金2022】中小企業も積極的に子育て・介護支援を:まとめ

従業員の子育てと仕事の両立を支援を行っている大企業が多いのに対して、中小企業では対応が遅れている場合が多いようです。例えば、育児休業制度がある企業を規模別にみると500人以上で 99.9%、100〜499 人で 99.4%。ところが、5 〜29 人では 75.1%と、規模が小さくなるほど取り組みに消極的です。出典:令和3年度雇用均等基本調査 (https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r03/07.pdf)

子育て支援に積極的な企業は、優秀な人材確保にも有利です。まだ子育て支援非対応の中小企業は、両立支援等助成金を積極的に利用して、従業員が仕事を理由に子育てを諦めることがないようにサポートしていきましょう。

厚生労働省:2022年度 両立支援等助成金のご案内(https://www.mhlw.go.jp/content/000927607.pdf)を加工して作成