【テレワークのデメリット】調査データから見る解決策とは

テレワークのデメリット

新型コロナウイルスの影響で テレワークが急速に普及し、実施率・定着率も上がっているようです。しかしテレワークには、メリットだけでなくデメリットや課題もあります。
この記事では、テレワークを巡る現状をまとめた調査データを元に、テレワークのデメリットや課題の解決策を紹介します。

テレワークを巡る現状について

厚生労働省「テレワークを巡る現状について」の労働者調査の結果を見ると、「通勤がない分、時間を有効活用できる」「ストレスが軽減した」「オフィスよりも集中できる」「無駄な会議が減る」などの多くのメリットを感じる傾向があり、働き方改革が進み業務プロセスの見直しができたという調査結果がでています。

しかし一方で、数々のデメリットや課題も浮き彫りになりました。

テレワークのデメリット1:コミュニケーション・仕事とプライベートの区別

社内での気軽な相談・報告が難しく、テレワークでは画面を通じた連絡が中心となり、社内でのコミュニケーションが不足する、勤務時間とそれ以外の時間との区別がつけづらい点がデメリットや課題として挙げられています。

【出典】スタッフサービス・ホールディングス「「テレワーク導入後の働き方」に関する意識調査」

テレワークの課題

【出典】NTTデータ経営研究所ほか「緊急調査:パンデミック(新型コロナウイルス対策)と働き方」

テレワークのデメリット2:労働時間

労働時間は減るという人の方が多くなっていますが、増えるという人もあり、2極化しているようです。
参照:テレワークの長時間労働を防ぐには

テレワーク環境における生活の変化(労働者調査)

【出典】リクルートマネジメントソリューションズ「テレワーク緊急実態調査」

テレワークのデメリット3:環境整備・社内制度

テレワークの利用が進むために必要なものとして、社内の打合せや意思決定の仕方や、顧客や取引先との打合せや交渉の仕方の改善、書類のやりとりの電子化・ペーパーレス化、社内外の押印文化の見直しが必要との回答がありました。

また、ネットワーク環境の整備やPC等機器の確保、セキュリティ面の不安や通信費の自己負担の発生なども課題としてあげられています。従業員の自宅にインターネット環境が整備されていない、企業においてリモートで業務を行うためのシステム・ツールの導入が不十分などの理由から、在宅勤務ができない社員がいるケースもありました。

■テレワーク利用に必要な課題、不便な点

【出典】内閣府「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」

テレワークのデメリット4:心理面の不安

テレワーク時には、上司から公平・公正に評価してもらえるか、成長できる仕事を割り振ってもらえるかなど、社内の評価・キャリアへの不安を感じるとの回答がありました。
テレワーク環境下では、非対面のやりとりで相手の気持ちが分かりにくく不安、業務上の指示ややりとりに支障がある、会話が減って寂しさを感じる、といった課題を抱える従業員もいるようです。

【出典】パーソル総合研究所「第3回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」

【出典】リクルートマネジメントソリューションズ「テレワーク緊急実態調査」

テレワークのデメリット対策:環境整備

これらの調査結果を受け、厚生労働省では労務管理に関するガイドラインを刷新しました。
テレワーク導入に当たって、携帯電話を持っていても事業場外みなし労働時間制を活用できる条件や、フレックスタイム制、裁量労働制、事業場外みなし制の利用方法の明確化、中抜け時間や部分在宅等の場合における移動時間の扱い等の整理、長時間労働対策の追加(深夜労働の制限や深夜・休日のメール送付の抑制等の長時間労働対策例を推奨)などを提言しています。

しかし、労働調査で挙げられたデメリットや課題を見ると、ある程度は企業内での対応で解決可能なものも多くあるようです。
解決策の例としては、「長時間労働を防ぐ」には管理者が正しい勤怠管理を行い従業員の労働時間を把握し対応する、また「環境整備・社内制度」については、リモートで業務を行うためのシステム・ツールの整備や制度の見直し、「心理面」ではチャットツールやZOOMなどを利用することで随時コミュニケーションをとり管理者がサポートする、などが考えられます。
環境整備のための費用がかかる場合は、テレワーク導入に関する補助金を活用する方法もあるでしょう。

【テレワークのデメリット】まとめ

この記事ではテレワークのデメリットをピックアップしましたが、調査データを総じて見ると、メリットや効果を感じている結果が多く、実際にテレワークの導入が進んだことで、遅れていた働き方改革が前進したのは事実です。

テレワークは総務省、厚生労働省、国土交通省、経済産業省の四省で連携して推進を図っており、中小企業に対するテレワーク導入経費の補助や、テレワーク導入を図る企業や地方公共団体等に対する専門家(テレワークマネージャー)の無料相談対応等の取り組みが行われています。国が力を入れているテレワークは、今後もさらに普及していくでしょう。

テレワークのデメリットや課題を克服していくために、企業・労働者双方がコミュニケーションを図りながら取組を進めていくことが求めらます。

厚生労働省:テレワークを巡る現状について(https://www.mhlw.go.jp/content/11911500/000662173.pdf)を加工して作成