【テレワークの今後】人材確保や雇用環境改善に

テレワーク

コロナ禍で打撃を受けた経済活動が回復し始めてから、テレワークの減少傾向が続いていました。しかし、今年になり微増に転じています。

2024年7月には企業規模10,000人以上の大手企業において、テレワーク実施率が38.2%で2年ぶりに上昇した(前年同期比2.8ポイント増加)※引用「パーソル総合研究所」(https://rc.persol-group.co.jp/news/202408221000.html)

労働者の人材確保や雇用環境改善の観点からも、テレワークは効果的であり、政府も助成金などの支援策を用意し、テレワーク導入を後押ししています。この記事では、実施率や推移データを紹介しながらテレワークの今後を予測します。

テレワークの定義

テレワークの定義は、「情報通信技術を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」とされています。パソコンやモバイル端末を使い、インターネット環境といった情報通信技術を活用することで、オフィス以外の場所でも、オフィスに出社しているのと同等の作業を行うことができる就業形態を指します。

テレワークの勤務形態と特徴

在宅勤務

通勤を要しないことから、事業場での勤務の場合に通勤に要する時間を有効に活用できます。また子育てしながら働くことが可能となるなど、仕事と家庭生活との両立に適した働き方と言えます。

サテライトオフィス

サテライトオフィスは、自宅の近くや通勤途中の場所等に設けられた、作業環境の整った小規模なオフィスです。本拠を中心とした場合、惑星を周回する衛星(サテライト)のように存在するという意味で、サテライトオフィスと名付けられたようです。支店・支社との違いは、より小規模な営業所を指す場合が多く、「都市型」「郊外型」「地方型」の3つに大別されます。

モバイル勤務

モバイル勤務とは、場所や時間にとらわれずに働くことを指します。 特にノートパソコンやタブレット型端末などのモバイル機器を利用して出先で仕事を行うことを指す場合が多いようです。労働者が自由に働く場所を選択できる、また外勤における移動時間を利用できる等、働く場所を柔軟に運用することで業務の効率化を図ることが可能な働き方です。

テレワークのメリット

テレワークは労働者・経営者だけでなく、地域・環境にとっても、様々なメリットがあります。

労働者

  • 通勤時間の短縮

  • 業務の効率化・時間外労働の削減

  • 育児や介護と仕事の両立の一助に

  • 仕事と生活の調和を図ることが可能

経営者

  • 業務効率化による生産性の向上

  • 育児・介護等による労働者の離職の防止

  • 有能・多様な人材の確保と流出防止

  • 迅速、機敏な顧客対応の実現

  • オフィスコストの削減

  • 非常災害時の事業継続

地域・環境

  • UJIターン・二地域居住や地域での企業等を通じた地域活性化

  • 上記による労働力人口の減少のカバーに寄与

  • 交通代替によるCO2の削減等、地球温暖化防止への寄与

テレワークの現状と今後

テレワークの実施率推移

テレワークの今後を予測するために、これまでのテレワーク実施率の推移を「パーソル総合研究所」調査を元に確認します。コロナ禍で拡大し続けていたテレワーク実施率は、2022年後半で下がり始め、経済が回復した2023年には、さらに減少しました。しかし、2024年では、微増に転じました。


※引用「パーソル総合研究所」(https://rc.persol-group.co.jp/news/202408221000.html)

テレワークの生産性・効率性等の変化

実際に仕事にどのように影響したのかは、テレワークの今後に関わってきます。
労働政策研究・研修機構の労働調査によると、オフィスで働く場合を100として、在宅勤務・テレワークを行うことによる変化を0~200の範囲で尋ねた際、「仕事の生産性・効率性」と「仕事を通じた充実感・満足感」については、いずれも「低下する」割合計が「上昇する」との割合を大きく上回る結果となりました。「ワークライフバランスの実現度」については「上昇する」との回答が「低下する」割合計をやや上回ったかたちとなっています。

テレワーク実施者の今後の継続意向

労働調査では、コロナ禍の影響等によりテレワークを実施した人の大半が、今後も継続して実施することを希望していました。また、テレワークを実施していない人の中にも、今後テレワークをしてみたいと思っている人が数多くいました。

コロナ禍収束後の働き方

労働者調査の結果、「コロナ禍収束後も働き方が変化すると思うか」という質問に対して、「時間管理の柔軟化」を期待するとの回答が46%、「テレワークの普及」を期待するとの回答が37.3%という結果が出ました。

【テレワークの今後】人材確保や雇用環境改善に:まとめ

調査の結果から、オフィスワークに回帰する企業がある一方で、テレワークを実施した人の大半が、今後も継続してテレワークを実施することを希望しており、現在では、ひとつの働き方として定着しています。また、今後もテレワークと出勤を併用するハイブリッドな働き方が増えていくと予測されます。

ただし、テレワークを行う場合においても労働基準関係法令を遵守し労働時間の適正な管理を行う必要があります。テレワークの労働時間管理を正確に行うには、テレワークにおいても従業員がパソコンやスマートフォンで打刻ができ、管理者もGPS機能により労働者の位置の把握が可能であるクラウド型の勤怠管理システムが適しています。

ひとつの働き方として定着してきたテレワークに対応するため、勤務時間の管理やセキュリティ対策なども含めた環境をしっかり整え、今後もテレワークを労働者の人材確保や雇用環境改善に役立てていきましょう。

厚生労働省:経済社会の変化、デジタル化による働き方の変化、コロナ禍等による労働者の意識変化等について
(https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001017494.pdf)を参考に加工して作成